smbtar (1)

Samba 2.0.7

23 Oct 1998 (JP-2000/01/23)

NAME

smbtar - SMB/CIFS の共有ディレクトリから 直接 UNIX のテープ・ドライブへバックアップを行うためのシェル・スクリプト

SYNOPSIS

smbtar -s server [-p password] [-x service] [-X] [-d directory] [-u user] [-t tape] [-b blocksize] [-N filename] [-i] [-r] [-l log level] [-v] filenames

DESCRIPTION

このプログラムは Samba スイートの拡張である。

smbtarsmbclient をハンドルする とても小さいシェル・スクリプトであり、 SMB の共有ディレクトリを直接テープへダンプする。

OPTIONS

-s server
共有がある SMB/CIFS サーバ

-x service
サーバ上の接続する共有名。既定値は backup

-X
除外モード。 tar の作成または復元から filenames... を除外する。

-d directory
ファイルの復元/バックアップをおこなう前に 移動する初期 ディレクトリ

-v
冗長モード。

-p password
共有へアクセスするために使用するパスワード。既定値: なし。 The password to use to access a share. Default: none

-u user
接続するためのユーザ ID。既定値: UNIX のログイン名。

-t tape
テープ・デバイス。通常のファイルかテープ・デバイスである。 既定値: TAPE 環境変数。設定されていなければ、 tar.out という名前のファイル。

-b blocksize
ブロック化係数。既定値は 20。詳細な説明は tar (1) を参照のこと。 for a fuller explanation.

-N filename
filename より新しいファイルだけをバックアップする。 例えば、ログ・ファイルを差分(incremental)バックアップするのに利用できる。

-i
差分(incremental)モード。 アーカイブ・ビットがセットされているファイルだけバックアップする。 アーカイブ・ビットは各ファイルが読み出された後にリセットされる。

-r
復元。ファイルが tar ファイルから共有へ復元される。

-l log level
ログ(デバッグ)のレベル。 smbclient(1)-d フラグに相当する。

環境変数

TAPE 変数は書き込み先となる既定のテープ・デバイスを指定する。 -t オプションで無効にできる。

バグ

smbtar スクリプトは普通の tar とは異なるオプションを受け取る。 また tar は smbclient から起動される。

CAVEATS

セキュリティにいっそうの注意を払っているサイトでは、 スクリプトが PC のパスワードを扱うやり方を好まないだろう。 バックアップと復元は共有全体に対しても、ファイルの一覧に対しても動作する。 smbtar は GNU tar との親和性が高いが、 ほかのバージョンの tar ではうまく動作しないかもしれない。

VERSION

このマニュアルは Samba スイートのバージョン 2.0 向けに校正されている。

SEE ALSO

smbclient (1), smb.conf (5)

DIAGNOSTICS

smbclient コマンドの DIAGNOSTICS セクションを参照のこと。

AUTHOR

オリジナルの Samba ソフトウェアと関連するユーティリティは、 Andrew Tridgell samba@samba.org によって作られた。 Samba は現在 Linux カーネルが開発されているような方法での オープンソースプロジェクトである Samba Team によって開発されている。

Ricky Poulten poultenr@logica.co.uk が tar の機能拡張を行い、 このマニュアルページを執筆した。 smbtar スクリプトは、Martin Kraemer Martin.Kraemer@mch.sni.de によって、ほとんど一から書き直され、非常に改良された。機能拡張、改良、バグフィックスに協力してくれた方々に感謝する。 マニュアルページは YODL 形式(別の、優秀なオープンソースソフトウェアで、 ftp://ftp.icce.rug.nl/pub/unix/ にある)で変換され、 Jeremy Allison samba@samba.org によって Samba 2.0 リリースのために更新された。

バグレポートの提出方法の詳細と、協力してほしい項目のすべてのリストを 得る方法は、samba (7) を参照のこと。

日本語訳

  • 佐藤文優 (fumiya@samba.gr.jp)
  • 最終更新日 2000/01/23
  • 校正
  • 高橋基信 (monyo@samba.gr.jp)