Eclipse ランタイム・オプション
バージョン 3.1 - 最終改訂日 2005 年 6 月 15 日
Eclipse プラットフォームは、高度に構成可能です。 構成の入力は、コマンド行引数とシステム・プロパティー設定の書式を取ります。 多くの場合、コマンド行引数は、関連したシステム・プロパティーを設定するためのショートカットです。 実際、コマンド行引数よりも多くのシステム・プロパティー設定があります。
コマンド行引数
以下に、Eclipse ランタイムのさまざまな部分で処理されるコマンド行引数をリストします。 これらの値の多くは、システム・プロパティーを使用して指定することもできます。システム・プロパティーを指定するには、コマンド行で -D VM 引数を指定するか、config.ini ファイルでシステム・プロパティーの値を指定するか、<launcher>.ini ファイルを使用します。後の 2 つの手法を使用すると、コマンド行引数をまったく使用しなくても Eclipse をカスタマイズすることができます。
リスト内の各引数ごとに、対応するシステム・プロパティー・キーが示されています ({} 内)。 また、コマンド行引数が処理される Eclipse ランタイム・レイヤーも示されています (() 内)。 これは、特殊なニーズを満たすようランタイムのパーツを置き換える場合に役立ちます。
- -application <id> (Runtime)
- eclipse.application を <id> に設定した場合と同等
- -arch <architecture> (OSGi)
- osgi.arch を <architecture> に設定した場合と同等
- -clean (OSGi)
- osgi.clean を "true" に設定した場合と同等
- -configuration <location> (Main)
- osgi.configuration.area
を <location> に設定した場合と同等
- -console [port] (OSGi)
- osgi.console を [port] に設定するか、またはデフォルト・ポートが使用される場合 (つまり、ポートが指定されていない場合) は空ストリングを設定した場合と同等
- -consoleLog (Runtime)
- eclipse.consoleLog を "true" に設定した場合と同等
- -data <location> (OSGi)
- osgi.instance.area
を <location> に設定した場合と同等
- -debug [options file] (OSGi)
- osgi.debug を [options file] に設定するか、またはデバッグのみを使用可能にするために空ストリングを設定した場合 (つまり、オプション・ファイルのロケーションが指定されていない場合) と同等
- -dev [entries] (OSGi)
- osgi.dev を [entries] に設定するか、または空ストリングを設定して DEV モードのみを使用可能にする場合 (つまり、エントリーが指定されていない場合) と同等
- -endSplash <command> (Main)
- スプラッシュ画面を停止する場合に使用するコマンドを指定します。 通常、Eclipse 実行可能ファイルで指定されます。
- -feature <feature id> (Runtime)
- eclipse.product を <feature id> に設定した場合と同等
- -framework <location> (Main)
- osgi.framework を <location> に設定した場合と同等
- -initialize (Main)
- 実行する構成を初期化します。 データ構造およびキャッシュに関連するすべてのランタイムが最新表示されます。 構成データが定義されているユーザー/プラグインは、パージされません。 アプリケーションは実行されず、製品仕様は無視され、UI は表示されません (例えば、スプラッシュ画面が描画されません)。
- -install <location> (Main)
- osgi.install.area
を <location> に設定した場合と同等
- -keyring <location> (Runtime)
- ディスク上の許可データベースのロケーション。 この引数は、-password 引数と共に使用する必要があります。
- -name <string> NEW
- アプリケーションの始動時に、タスクバー項目に表示される名前。設定しない場合は、実行可能ファイルの名前になります。
- -nl <locale> (OSGi)
- osgi.nl を<locale> に設定した場合と同等
- -noExit (OSGi)
- osgi.noShutdown を "true" に設定した場合と同等
- -noLazyRegistryCacheLoading (Runtime)
- eclipse.noLazyRegistryCacheLoading を「true」に設定した場合と同等
- -noRegistryCache
(Runtime)
- eclipse.noRegistryCache を「true」に設定した場合と同等
- -noSplash (Executable, Main)
- スプラッシュ画面を表示するかどうかを制御します。
- -os <operating system> (OSGi)
- osgi.os を <operating system> に設定した場合と同等
- -password <password> (Runtime)
- 許可データベースのパスワード
- -pluginCustomization <location> (Runtime)
- eclipse.pluginCustomization を <location> に設定した場合と同等
- -product <id> (OSGi)
- eclipse.product を <id> に設定した場合と同等
- -showSplash <command> (Main)
- スプラッシュ画面を表示する場合に使用するコマンドを指定します。 通常、Eclipse 実行可能ファイルで指定されます。
- -startup <location> (Executable) NEW
- Eclipse の始動に使用される jar のロケーション。参照されている jar には Main-Class 属性が設定されている必要があります。このパラメーターが設定されていない場合は、実行可能ファイルと同じフォルダーにある startup.jar が使用されます。
- -user <location> (OSGi)
- osgi.user.area
を <location> に設定した場合と同等
- -vm <path to java executable> (Executable, Main)
- Eclipse 実行可能ファイルに渡されると、このオプションは、Eclipse を実行するために使用する Java VM を検索する場合に使用されます。 これは、適切な Java 実行可能ファイルへの、絶対ファイル・システム・パスである必要があります。 このオプションを指定しない場合、Eclipse 実行可能ファイルは、検索アルゴリズムを使用して、適切な VM を検索します。 いずれの場合も、実行可能ファイルは、-vm 引数を使用して、Java Main に対して使用される実際の VM のパスを渡します。 Java
Main は、この値を eclipse.vm に保管します。
- -vmargs [vmargs*] (Executable,
Main)
- Eclipse に渡されると、このオプションは、Eclipse を実行するために使用する Java VM の操作をカスタマイズする場合に使用されます。 指定する場合、このオプションはコマンド行の最後に来る必要があります。 このオプションが実行可能コマンド行に指定されていない場合でも、実行可能ファイルは、-vmargs 引数を使用して Java に渡されるコマンド行に関連引数 (起動されるクラスを含む) を自動的に追加します。
Java
Main は、この値を eclipse.vmargs に保管します。
- -ws <window system> (OSGi)
- osgi.ws を <window system> に設定した場合と同等
廃止されたコマンド行引数
以下のコマンド行引数は、すでに関係がないか、または置き換えられており、ランタイムで消費されて、後方互換性を維持するために実行されているアプリケーションには渡されません。
- -boot
- 『-configuration』を参照
- -classLoaderProperties
- 現在は関係なし
- -firstUse
- 現在は関係なし
- -newUpdates
- 現在は関係なし
- -noPackagePrefixes
- 現在は関係なし
- -noUpdate
- 現在は関係なし
- -plugins
- 現在は関係なし
- -update
- 現在は関係なし
その他
以下のコマンド行引数は、さまざまな Eclipse プラグインによって定義され、定義するプラグインがインストール、解決、および活動化されている場合にのみサポートされます。
- -noVersionCheck (workbench)
- <description>
- -perspective (workbench)
- <description>
- -refresh (org.eclipse.core.resources)
- <description>
- -showLocation (org.eclipse.ui.ide.workbench)
- <description>
- -allowDeadlock
- <description>
システム・プロパティー
以下のシステム・プロパティーが、Eclipse ランタイムで使用されます。 「osgi」で始まるプロパティーは、OSGi フレームワーク実装に固有で、「eclipse」で始まるプロパティーは、OSGi フレームワークの一番上に階層化されている Eclipse ランタイムに固有のものです。
以下のプロパティーの多くには、同等のコマンド行があります (『コマンド行引数』セクションで中括弧 {} 内の値を参照)。 ユーザーは、コマンド行またはプロパティー設定を自由に使用して、値を指定できます。 プロパティーは、以下のように設定されます。
- -DpropName=propValue を Java VM に対する VM 引数として使用する
- 適切な構成領域で config.ini ファイルに必要なプロパティーを設定する
- eclipse.application {-application}
- 実行するアプリケーションの ID。 ここに指定された値は、実行中の製品で定義されているアプリケーションを
オーバーライドします (『eclipse.product』を参照)。
- eclipse.commands
- Eclipse の起動時に渡されるすべてのコマンド行引数を改行で区切ったリスト
- eclipse.consoleLog
- 「true」の場合は、Java の System.out にログ出力も送信されます (通常、ある場合はコマンド・シェルに戻ります)。 -debug と組み合わせた場合に便利です。
- eclipse.debug.startupTime
- このセッションの Java VM が開始された時間 (ミリ秒)
- eclipse.exitcode
- <description>
- eclipse.exitdata
- <description>
- eclipse.log.backup.max
- 許可されているバックアップ・ログ・ファイルの最大数。ログ・ファイルを循環させていった結果、バックアップ・ログ・ファイルの最大数に達した後は、最も古いバックアップ・ファイルが削除されます。
デフォルト値は "10" です。値が負またはゼロの場合は、デフォルト値が使用されます。
- eclipse.log.size.max
- ログ・ファイルを大きくできる最大サイズ (Kb 単位)。ファイル・サイズがこの最大サイズを超えると、ログ・ファイルは交替されます。デフォルト値は "1000" です。
値が負の場合は、デフォルト値が使用されます。値がゼロの場合は、最大ログ・サイズはありません。
- eclipse.noExtensionMunging
- 「true」の場合、既存のレジストリー拡張は現状のままとなります。 デフォルトでは、このような拡張は、Eclipse 3.0 で検出された新規拡張ポイント ID を使用するよう更新されます。
- eclipse.noLazyRegistryCacheLoading {-noLazyRegistryCacheLoading}
- 「true」の場合、最適化をロードするプラットフォームのプラグイン・レジストリー・キャッシュが、非活動化されます。 デフォルトでは、要求された場合のみ、構成エレメントがレジストリー・キャッシュから
ロードされ (使用可能な場合)、メモリー・フットプリントが減らされます。 このオプションにより、レジストリー・キャッシュの完全なロードが始動時に強制的に行われます。
- eclipse.noRegistryCache {-noRegistryCache}
- 「true」の場合、内部拡張レジストリー・キャッシュは、読み取りおよび書き込みができません。
- eclipse.pluginCustomization {-pluginCustomization}
- プラグイン設定のためのデフォルト設定が入っている、プロパティー・ファイルのファイル・システム・ロケーション。 これらのデフォルト設定は、1 次フィーチャーに指定されたデフォルト設定をオーバーライドします。 相対パスは、Eclipse 自体の現行作業ディレクトリーに対する相対位置として解釈されます。
- eclipse.product {-product}
- 実行する製品の ID。 これにより、さまざまなブランド情報および使用されるアプリケーションが制御されます。
- eclipse.startTime
- このプロパティーは、Eclipse が開始される時刻に設定されます。このプロパティーの値は、System.currentTimeMillis() が戻す値のストリング表記です。この値は、ユーザーが設定することを意図したものではありません。
- eclipse.vm {-vm}
- Eclipse を実行するときに使用される Java 実行可能ファイルのパス。 この情報は、再起動コマンド行を構成するのに使用されます。
- eclipse.vmargs {-vmargs}
- Eclipse を実行するときに使用される VM 引数をリストします。 この情報は、再起動コマンド行を構成するのに使用されます。
- osgi.adaptor
- 使用する OSGi フレームワーク・アダプターのクラス名。
- osgi.arch {-arch}
- 『-arch』を参照
- osgi.baseConfiguration.area
- osgi.configuration.area が指定されていない場合に使用される基本構成を指定します。
- osgi.bundles
- システムが起動し、実行されると、自動的にインストールされ、開始 (オプション) されるバンドルのコンマで区切られたリスト。 各エントリーの書式は、以下のようになります。
<URL | simple bundle location>[@ [<start-level>] [":start"]]
開始レベル (>0 の整数) が省略された場合、フレームワークは、バンドルのデフォルトの開始レベルを使用します。 "start" タグが追加されている場合、バンドルは、インストール後に開始済みとしてマークされます。
単純なバンドル・ロケーションは、フレームワークの親ディレクトリーに関連していると解釈されます。
開始レベルは、バンドルが実行される必要がある OSGi 開始レベルを示しています。 この値が設定されていない場合は、システムが適切なデフォルトを計算します。
- osgi.clean
- 「true」に設定すると、OSGi フレームワークおよび Eclipse ランタイムのキャッシュ・データは削除されます。 これにより、ストアにバンドルする依存関係の解決と Eclipse 拡張レジストリー・データに使用されたキャッシュが削除されます。 このオプションにより Eclipse はこれらのキャッシュを強制的に再初期化します。
- osgi.configuration.cascaded
- 「true」に設定すると、この構成は、親構成にカスケードされます。 親構成は、osgi.sharedConfiguration.area によって指定されます。詳しくは、『ロケーション』のセクションを参照してください。
- osgi.configuration.area {-configuration}
- このプラットフォームの実行の構成ロケーション。 この構成により、実行するプラグインおよびその他システム設定が決定されます。
詳しくは、『ロケーション』のセクションを参照してください。
- osgi.configuration.area.default
- このプラットフォームの実行のデフォルト構成ロケーション。 この構成により、実行するプラグインおよびその他システム設定が決定されます。
この値 (デフォルト設定) は、osgi.configuration.area の値が設定されていない場合にのみ使用されます。 詳しくは、『ロケーション』のセクションを参照してください。
- osgi.console {-console}
- ヌル以外の値を設定すると、OSGi コンソール (インストールされている場合) が使用可能になります。
値が適切な整数の場合は、コンソールが listen し、指定されたポートに出力を送信するポートと解釈されます。
システムの状態を確認する場合に役立ちます。
- osgi.console.class
- 必要に応じて実行するコンソールのクラス名
- osgi.debug {-debug}
- ヌル以外の値を設定すると、プラットフォームがデバッグ・モードになります。 値がストリングの場合は、.options ファイルのロケーションと解釈されます。 このファイルは、プラグイン用としてどのデバッグ・ポイントを選択できるか、およびそれらのデバッグ・ポイントが使用可能になっているかどうかを示します。 ロケーションが指定されていない場合、プラットフォームは、インストール・ディレクトリーで .options ファイルを検索します。
- osgi.dev {-dev}
- 空ストリングを設定すると、DEV モードがオンになります。 このプロパティーは、各プラグインのクラスパス、または一連のプラグインのカスタム・クラスパスの追加を含む Java プロパティー・ファイルの URL に追加される、コンマで区切られたクラスパス・エントリーに設定することもできます。 カスタマイズされた DEV 時のクラスパスを必要とする各プラグインについて、ファイルには、以下の書式のエントリーが含まれます。
<plug-in id>=<comma separated list of classpath entries to add>
ここで、プラグイン ID "*" は、特に指定がない限り、すべてのプラグインと一致します。
- osgi.framework
- OSGi フレームワークの URL ロケーション。 Eclipse インストールが非結合の場合に役立ちます。 詳しくは、『ロケーション』のセクションを参照してください。
- osgi.frameworkClassPath
- OSGi フレームワーク実装のクラスパス・エントリーのコンマで区切られたリスト。
関連ロケーションは、フレームワーク・ロケーションに関連していると解釈されます (『osgi.framework』を参照)。
- osgi.framework.extensions
- フレームワーク拡張機能をコンマで区切ったリスト。各エントリーの書式は、以下のようになります。
<URL | 単純なバンドル・ロケーション>
(URL ではなく) 単純なバンドル・ロケーションが指定されている場合、検索は、org.eclipse.osgi バンドルの親ディレクトリーで行われます。フレームワーク拡張機能を使用すると、別のフレームワーク・アダプターで Eclipse を実行することができます。フレームワーク拡張機能には、システム・プロパティーを設定するための eclipse.properties ファイルを含めることができます。例えば、フレームワーク・アダプターの実装を提供するフレームワーク拡張機能は、osgi.adaptor プロパティーを設定して、アダプター・クラスを指定することができます。
- osgi.framework.shape
- Eclipse OSGi フレームワークの実装の形状に設定されます。このプロパティーは、Eclipse プラットフォームの開始時に設定されますが、ユーザーが設定することを意図したものではありません。値 "jar" は、Eclipse OSGi フレームワークが単一の jar に含まれていることを示します。値 "folder" は、Eclipse OSGi フレームワークがディレクトリーに含まれることを示します。
- osgi.java.profile
- 使用する JRE プロファイル・ファイルへの URL。JRE プロファイルには、プロパティー org.osgi.framework.system.packages および org.osgi.framework.bootdelegation の値が含まれています。osgi.java.profile が設定されていない場合、プロファイルは、実行中の JRE の java.specification.version の値に基づいて選択されます。
- osgi.java.profile.bootdelegation
-
Java プロファイル osgi.java.profile には、"org.osgi.framework.bootdelegation" プロパティーを含めることができます。この値を使用して、システム・プロパティー "org.osgi.framework.bootdelegation" を設定することができます。osgi.java.profile.bootdelegation は、使用される bootdelegation に関するポリシーを示しています。以下に有効な値を示します (デフォルトは ignore です)。
- ignore - Java プロファイル内の "org.osgi.framework.bootdelegation" の値を無視することを示します。システム・プロパティー "org.osgi.framework.bootdelegation" は、ブートを委任されるパッケージを決定する場合に使用されます。
- override - Java プロファイル内の "org.osgi.framework.bootdelegation" がシステム・プロパティー "org.osgi.framework.bootdelegation" をオーバーライドする必要があることを示します。
- none - Java プロファイル内の "org.osgi.framework.bootdelegation" およびシステム・プロパティーを無視する必要があることを示します。これは最も厳密なオプションです。このオプションを指定して実行すると、フレームワークは OSGi R4 の厳密なブート代行モデルを使用します。
- osgi.install.area {-install}
- プラットフォームのインストール・ロケーション。 この設定は、基本 Eclipse プラグインのロケーションを示し、Eclipse インストールが非結合の場合に役立ちます。
詳しくは、『ロケーション』のセクションを参照してください。
- osgi.instance.area {-data}
- このセッションのインスタンス・データ・ロケーション。 プラグインはこのロケーションを使用して、データを保管します。 例えば、リソース・プラグインは、プロジェクトのデフォルト・ロケーションとしてこのロケーションを使用します (ワークスペースとも言います)。 詳しくは、『ロケーション』のセクションを参照してください。
- osgi.instance.area.default
- このセッションのデフォルト・インスタンス・データ・ロケーション。 プラグインはこのロケーションを使用して、データを保管します。 例えば、リソース・プラグインは、プロジェクトのデフォルト・ロケーションとしてこのロケーションを使用します (ワークスペースとも言います)。 この値 (デフォルト設定) は、osgi.instance.area の値が設定されていない場合にのみ使用されます。 詳しくは、『ロケーション』のセクションを参照してください。
- osgi.locking
- プラットフォームのこの実行に使用するロック・タイプ。有効なロック・タイプは、"java.io"、"java.nio"、および "none" です。デフォルト値は、JRE が "java.nio" をサポートしておらず、"java.io" がデフォルト値になっている場合を除いて、"java.nio" になります。
- osgi.manifest.cache
- 生成されるマニフェストが発見され、生成されるロケーション。 デフォルトは、構成領域内ですが、マニフェスト・キャッシュは別の場所に保管することができます。
- osgi.nl {-nl}
- Eclipse プラットフォームが稼働しているロケールの名前。 NL 値は、標準 Java ロケール命名規則に従う必要があります。
- osgi.noShutdown {-noExit}
- "true" の場合は、Eclipse アプリケーションが終了しても VM は終了しません。これは、Eclipse アプリケーションの終了後に、OSGi フレームワークを調べる場合に役立ちます。
- osgi.os {-os}
- オペレーティング・システム値。 この値は、Eclipse で認識されるいずれかの Eclipse プロセッサーのアーキテクチャー名である必要があります (x86、sparc など)。
- osgi.parentClassLoader
- フレームワークにインストールされているすべてのバンドルの親のクラス・ローダーとして使用するクラス・ローダー・タイプ。有効なタイプを以下に示します。
- app - アプリケーション・クラス・ローダー。
- boot - ブート・クラス・ローダー。
- ext - 拡張クラス・ローダー。
- fwk - フレームワーク・クラス・ローダー。
- osgi.requiredJavaVersion
- Eclipse の起動に必要な最小の Java バージョン。デフォルト値は "1.4.1" です。
- osgi.resolverMode
- フレームワークにインストールされているバンドルを解決するために使用されるモード。値が "strict" である場合、リゾルバーは厳密モードになります。デフォルトのリゾルバー・モードは厳密ではありません。リゾルバーが厳密モードにある場合は、x-internal または x-friend ディレクティブを指定しているエクスポートされたパッケージからクラスおよびリソースをロードしているときに、フレームワークはアクセス制御ルールを実施します。
- osgi.sharedConfiguration.area
- プラットフォームのこの実行のために共用される構成ロケーション。osgi.configuration.cascaded プロパティーが "true" に設定されている場合は、共有構成エリアが親構成として使用されます。
- osgi.splashLocation
- Eclipse の開始時に表示されるスプラッシュ画面 (.bmp ファイル) の絶対 URL ロケーション。 このプロパティーは、osgi.splashPath に設定された値をオーバーライドします。
- osgi.splashPath
- ファイル splash.bmp を検索する URL のコンマで区切られたリスト。
このプロパティーは、osgi.splashLocation に設定された値でオーバーライドされます。
- osgi.syspath
- Eclipse OSGi フレームワーク (org.eclipse.osgi) の実装が配置されているパスに設定されます。例えば、"<Eclipse のインストール・パス>/eclipse/plugins" です。 このプロパティーは、Eclipse プラットフォームの開始時に設定されますが、ユーザーが設定することを意図したものではありません。
- osgi.user.area {-user}
- ユーザー域のロケーション。 ユーザー域には、OS に固有で、かつ Eclipse インストール、構成、
またはインスタンスに依存しないデータ (設定など) が含まれます。 詳しくは、『ロケーション』のセクションを参照してください。
- osgi.user.area.default
- ユーザー域のデフォルト・ロケーション。 ユーザー域には、OS に固有で、かつ Eclipse インストール、構成、
またはインスタンスに依存しないデータ (設定など) が含まれます。 この値 (デフォルト設定) は、osgi.user.area の値が設定されていない場合にのみ使用されます。 詳しくは、『ロケーション』のセクションを参照してください。
- osgi.ws {-ws}
- ウィンドウ・システム値。 この値は、Eclipse で認識されるいずれかの Eclipse ウィンドウ・システム名である必要があります (win32、motif など)。.
ロケーション
Eclipse ランタイムは、プラグイン開発者コンテキストがデータの読み取り/保管をし、Eclipse ユーザーがデータ共用および可視性を制御するロケーション を複数定義します。 Eclipse は、ロケーションの以下の概念を定義します。
- User (-user) {osgi.user.area} [@none, @noDefault, @user.home, @user.dir,
filepath, url]
- ユーザー・ロケーションは、ユーザーに固有のものです。 通常、ユーザー・ロケーションは、Java
user.home
システム・プロパティーの値に基づいていますが、オーバーライドすることができます。 ユーザー・スコープ済み設定やログイン情報などの情報は、ユーザー・ロケーションにあります。
- Install (-install) {osgi.install.area} [@user.home, @user.dir, filepath,
url]
- インストール・ロケーションとは、Eclipse 自体がインストールされているロケーションのことです。 実際には、このロケーションは、実行される startup.jar または eclipse.exe の親であるディレクトリー (通常は「eclipse」) です。 インストールが多くのユーザーで共有されるため、このロケーションは、通常のユーザーには読み取り専用と見なされます。 インストール・ロケーションを設定し、Eclipse から startup.jar を切り離すことができます。
- Configuration (-configuration) {osgi.configuration.area} [@none, @noDefault,
@user.home, @user.dir, filepath, url]
- 構成ロケーションには、実行するインストールの (サブ) セットを識別し、管理するファイルが含まれます。 このため、インストールごとに数多くの構成がある場合があります。
インストールにはデフォルト構成領域がありますが、通常の始動シナリオでは、ランタイムが、より書き込み可能な構成ロケーションを検索します。
- Instance (-data) {osgi.instance.area} [@none, @noDefault, @user.home,
@user.dir, filepath, url]
- インスタンス・ロケーションには、ユーザー定義データ成果物が含まれます。 例えば、リソース・プラグインは、インスタンス領域をワークスペース・ロケーション (プロジェクトのデフォルト・ホーム) として使用します。 その他のプラグインは、このロケーション内のどのファイルにも自由に書き込むことができます。
ユーザーは、これらのロケーションを設定できますが、値が指定されていない場合は Eclipse が適切なデフォルトを計算します。 ロケーションを設定する最も一般的なユース・ケースは、インスタンス領域、または IDE コンテキストではワークスペースです。 特定のデータ・セットでデフォルトの Eclipse 構成を実行するには、以下を指定します。
eclipse -data c:¥mydata
詳細
ロケーションは、URL です。 簡単にするために、ファイル・パスも受け入れられ、自動的にファイル (URL) に変換されます。 制御をより良くするために、便宜上、数多くの事前定義済みシンボリック・ロケーションも使用できます。 ロケーション・タイプとシンボリック値のすべての組み合わせが有効というわけではありません。 以下の表は、可能な組み合わせの詳細を示しています。 デフォルトのケースは、設定されるすべてのロケーションに対して有効および書き込み可能であるため、一部のプラグインは、可能としてリストされているその他のセットアップでも失敗することがあります。 例えば、インスタンス領域が定義されていない場合にユーザー・データにフォーカスしているプラグイン (Eclipse リソース・プラグインなど) が多くの処理を行うことを期待することはできません。 プラグイン開発者は、サポートするセットアップを選択して、機能を設計することができます。
- @none
- 対応するロケーションが明示的に設定されたり、デフォルト値に対して設定されてはいけないことを示します。 例えば、ユーザー・データのない RCP スタイル・アプリケーションは、osgi.instance.area=@none を使用して、関係のないファイルがディスクに書き込まれることを回避します。 @none の後に、追加のパス・セグメントを付けないでください。
- @noDefault
- ロケーションを強制的に未定義にするか、または明示的に定義します (Eclipse
は、デフォルト値を自動的に計算しません)。 これは、対応するロケーション内のデータを許可し、Eclipse デフォルト値が適切ではない場合に役立ちます。 @noDefault の後に、追加のパス・セグメントを付けないでください。
- @user.home
- Eclipse を誘導して、ユーザーのホーム・ディレクトリーに関連するロケーション値を計算します。 @user.home の後には、追加のパス・セグメントを付けることができます。 すべての場合において、ストリング「@user.home」は、Java "user.home" システム・プロパティーの値に置換されます。 例:
osgi.instance.area=@user.home/myWorkspace
この値は、以下のようになります。
file:/users/bob/myWorkspace
- @user.dir
- Eclipse を誘導して、現行作業ディレクトリーに関連するロケーション値を計算します。 @user.dir の後には、追加のパス・セグメントを付けることができます。 すべての場合で、ストリング「@user.dir」は、Java "user.dir" システム・プロパティーの値に置換されます。 例:
osgi.instance.area=@user.dir/myWorkspace
この値は、以下のようになります。
file:/usr/share/eclipse/myWorkspace
ロケーション/値 |
デフォルトのサポート |
ファイル/URL
|
@none
|
@noDefault
|
@user.home
|
@user.dir
|
インスタンス
|
はい |
はい
|
はい
|
はい
|
はい
|
はい (デフォルト)
|
構成
|
はい
|
はい
|
はい*
|
はい*
|
はい
|
はい
|
インストール
|
いいえ
|
はい
|
いいえ
|
いいえ
|
はい
|
はい
|
ユーザー
|
はい
|
はい
|
はい
|
はい
|
はい
|
はい
|
* は、このセットアップが技術的には可能ですが、プログラム的に管理が困難であることを示しています。 特に、構成ロケーションがない場合、Eclipse ランタイムは、OSGi フレームワークの開始中にのみ取得します。
読み取り専用ロケーション
ロケーション・プロパティーに ".readOnly" を付加し、それを値 "true" に設定すると、ロケーションを読み取り専用ロケーションとして指定することができます。以下のプロパティーを使用すると、各プロパティーが対応しているロケーションを、読み取り専用として指定できます。
ランチャーの ini ファイル
eclipse.exe、および RCP アプリケーションのより一般的な実行可能ファイルは、関連付けられている ini ファイルからそれぞれのパラメーターを読み取るようになりました。この ini ファイルを使用すると、以前は直接コマンド行で指定する必要のあった引数 (vm や vm 引数など) を、プラットフォームに依存しない方法で渡すことができます。このファイルにはすべてのパラメーターを指定できますが、さまざまなインストールにわたって保守容易性および整合性を得るために、vm ロケーションおよび vm 引数だけをこの ini ファイルで指定し、それ以外については config.ini ファイルを使用することをお勧めします。
ファイル・フォーマット
このファイルは、実行可能ファイル名に基づいて命名される必要があり (例えば、eclipse.exe からは eclipse.ini を、launcher.exe からは launcher.ini を読み取ることができます)、すべてのパラメーターを各ファイル内の新規の行で指定する必要があります。以下に、vm ロケーションおよびいくつかのパラメーターを指定している同様のファイルの例を示します。
-vm
c:/myVm/java.exe
-vmargs
-Dms40M