JUnit テストの作成および実行

このセクションでは、JUnit テスト・フレームワークを使用してテストを作成および実行します。 JUnit を使い始める前に「JUnit Cookbook」を参照できます。

テストの作成

JUnit テストを作成するには、ビルド・クラスパスに junit.jar ライブラリーを追加する必要があります。 Eclipse インストールでは、org.junit プラグインに JUnit が組み込まれています。

  1. プロジェクト "JUnitTest" を作成します。
  2. プロジェクトのビルド・パス・プロパティー・ページを開きます。
  3. ライブラリー」タブに切り替えます。
  4. プロジェクトの外部 JAR として、プラグイン・ディレクトリーの org.junit に含まれている junit.jar を追加します。
オプションで、JUnit ソースをブラウズしたい場合は junitsrc.zip junit.jar に添付します。 ソース zip は src/org.junit_3.8.1 の org.eclipse.jdt.source プラグインにあります。

これで、JUnitTest プロジェクトが、最初のテストを作成できる JUnit クラスにアクセスできようになりました。TestCase のサブクラスでテストをインプリメントします。 これを行うには、標準の「クラス」ウィザードか、専門化された「テスト・ケース」ウィザードを使用してください。

  1. 新規ウィザードを開きます (「ファイル」>「新規」>「その他...」)。
  2. 左側で「Java」>「Junit」を選択し、右側で「TestCase」を選択して、「次へ」をクリックします。
  3. テスト・クラスの名前として "TestFailure" を入力します。

    「TestCase 作成」ウィザード・ページ 1

  4. 終了」をクリックしてテスト・クラスを作成します。

クラス TestFailure で障害が起こるテスト・メソッドを追加します。 テスト・メソッドを入力する簡単な方法は、test テンプレートを使用することです。 これを行うには、"test" と入力した後に Ctrl+Space を押してコード・アシストを活動化し、"test" テンプレートを選択します。 作成されたメソッドの名前を testFailure に変更して、fail() メソッドを呼び出してください。

public void testFailure() {
    fail();
}

これで、最初のテストを実行する準備ができました。

テストの実行

TestFailure を実行するには、ツールバーの「実行」ドロップダウン・メニューを活動化して、「次を実行」>「JUnit テスト」 を選択します。 テスト結果は JUnit ビューで検査できます。 このビューにはテストの進行状況が表示されます。

失敗したテスト

テストの実行を開始すると必ず、現在のパースペクティブにビューが表示されます。 JUnit ビューの便利な配置は、このビューを高速ビューとしてドッキングすることです。JUnit ビューには 2 つのタブがあります。1 つは障害のリストを表示し、もう 1 つは完全なテスト・スイートをツリーとして表示します。 障害トレースで対応する行をクリックすることによって、障害から対応するソースにナビゲートできます。

JUnit ビューを高速ビューとしてドッキングし、テストを通過するためにメソッド testFailure()fail() ステートメントを除去して、テストを再び実行します。 ビューのツールバーにある「再実行」ボタンをクリックしてテストを再実行するか、 「実行」ドロップダウンを活動化することによって最後に起動されたプログラムを再実行できます。 このとき、テストは成功します。 テストが成功するため JUnit ビューはポップアップしませんが、成功標識が JUnit ビュー・アイコンに示され、状況行にテスト結果が示されます。 実行後にワークスペースの内容を変更したときは、"*" の付いたビュー・アイコンを持つテストを再実行することを忘れないでください。

成功したテスト - 成功したテスト実行
テストは成功したがワークスペースが変更された - テスト実行は成功したが、最後のテスト実行以降にワークスペースの内容が変更された。

上記で説明したテスト・ケースの実行に加え、以下を行うこともできます。

テスト構成のカスタマイズ

パラメーターを渡したいとき、または、テスト実行の設定をカスタマイズしたいときは、「起動構成」ダイアログを開きます。 ツールバーの「実行」ドロップダウン・メニューで「実行...」を選択します。

JUnit 起動構成

このダイアログで、実行するテスト、引き数、実行時クラスパス、および Java ランタイム環境を指定できます。

テスト障害のデバッグ

テスト失敗の場合、次のステップに従ってデバッグします。

  1. JUnit ビューのスタック・トレースから失敗エントリーをダブルクリックして、エディターで対応するファイルを開きます。
  2. テスト・メソッドの最初にブレークポイントを設定します。
  3. テスト・ケースを選択して、「デバッグ」ドロップダウンから「次をデバッグ」>「JUnit テスト」を実行します。 

JUnit 起動構成には「キープアライブ」オプションがあります。 Java 仮想マシンが「ホット・コード置換」をサポートする場合、コードを修正して、テスト全体を再始動せずにテストを再実行できます。 このオプションを使用可能にするには、JUnit 起動構成で、「デバッグ時はテスト実行後も JUnit の実行を継続」チェック・ボックスを選択してください。

テスト・スイートの作成

「JUnit TestSuite」ウィザードはテスト・スイートの作成に役立ちます。 スイートに属するクラスのセットを選択することができます。

  1. 新規作成ウィザードを開く
  2. 左側で「Java」>「Junit」を選択し、右側で「TestSuite」を選択して、「次へ」をクリックします。
  3. テスト・スイート・クラスの名前を入力します (規則では、デフォルトで表示される "AllTests" を使用することになっています)。

    「テスト・スイート」ウィザード

  4. スイートに組み込むクラスを選択します。現在は 1 つのクラスしかありませんが、後で追加することができます。

テスト・クラスは、次の 2 つの方法で、テスト・スイートに追加、またはテスト・スイートから除去することができます。

注: ウィザードは //$JUnit-BEGIN$//$JUnit-END$ の 2 つのマーカーを、作成したテスト・スイートのクラスに置きます。 これで、ウィザードは既存のテスト・スイートのクラスを更新できます。 マーカーの間のコードを編集することはお勧めしません。

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