Ant オプションの保管および再利用
前のセクションで HelloWorld.xml Ant ビルド・ファイルを実行したとき、
どのターゲットを選択したかは、「Ant の実行」ダイアログ内のすべての他のオプションとともに、「起動構成」と呼ばれるエンティティーに保管されました。
起動構成には、特定の方法で単一 Ant ビルド・ファイルを実行するために必要なすべての詳細が含まれています。
単一 Ant ビルド・ファイルに関連した起動構成を複数持つことが可能です。
したがって、前のステップで作成された起動構成 (HelloWorld.xml ビルド・ファイルがターゲットを
Hello & World の順に実行するように指定) に加えて、同じビルド・ファイルに対して同じターゲットを逆の順序に指定する
2 番目の起動構成を作成することが可能です。
ここまでは問題ありません。
しかし、起動構成の本当に優れた点は、対応する起動構成を指定するだけで、どちらの構成の
Ant ビルド・ファイルも素早く実行することができることです。
- ワークベンチのツールバーから「実行」>「外部ツール」>「外部ツール...」を選択します。
- 「外部ツール」ダイアログが開き、表示および編集をするための起動構成の選択が表示されます。
HelloWorld.xml ビルド・ファイルを実行したときに作成した起動構成は左のツリー内で選択され、
右のタブにはこの起動構成のオプションが表示されます。
- ダイアログの上部で、名前を 'Hello World' に変更し、その変更を「適用」してください。
- 左のツリーで、選択された起動構成の上でコンテキスト・メニューを起動し、「複製」を選択してください。
Hello World ビルド・ファイルに対する起動構成のコピーが作成され、'(1)' が名前に追加され、ツリー内で新しい起動構成が選択されます。
- 新しい構成の名前を 'World Hello' に変更してください。
- 「ターゲット」タブで「順序...」ボタンをクリックし、
World ターゲットが最初に実行されるようにターゲットの順序を変更し、その変更を「適用」してください。
- 「実行」をクリックします。
- 以前と同様、HelloWorld.xml ビルド・ファイルが実行され、その出力が「コンソール」ビューに送信されます。
ただし、今回はターゲットが逆であるため、出力も逆になります。
- ツールバーの「外部ツール」ドロップダウンに戻ります。

ここでヒストリーに 2 つのエントリーがあることに注意してください。
1 つは Hello World、もう 1 つは World Hello に対するエントリーです。
Hello World を出力するように Ant ビルド・ファイルを再実行するには、ヒストリーからこの起動構成を選択するだけで可能です。
World Hello を出力する起動構成を再実行するには、この構成をヒストリーから選択してください。
注: ヒストリーは、最も実行頻度が高い構成がドロップダウンの上部に来るように順序付けられています。
以上で Ant の Eclipse への統合の基本に関する簡単な説明を終了します。
次の章では、Eclipse 内で Ant ビルド・ファイルを実行するための実際の使用事例について説明します。