1 次フィーチャーのカスタマイズ

1 次フィーチャー・メカニズムを使用した場合、製品のカスタマイズの動作は異なります。 フィーチャーのブランド情報は、1 次フィーチャーで識別されるプラグイン内 (または指定されていない場合は、1 次フィーチャーと同じ名前のプラグイン内) に配置されます。 以下のサンプル・ディレクトリー構造では、仮想の acmeweb アプリケーションのブランド情報を指定および定義するファイルが強調表示されています。

acmeweb/
	acmeweb.exe	(製品実行可能ファイル - eclipse.exe を起動し、1 次フィーチャーを指定)
	eclipse/
		.eclipseproduct
		eclipse.exe
		startup.jar
		install.ini
		.config/
		platform.cfg
		jre/
		features/
			com.example.acme.acmefeature_1.0.0/    (1 次フィーチャー)
				feature.xml
		plugins/
			com.example.acme.acmefeature_1.0.0/    (1 次フィーチャーのプラグイン。ブランド情報を含む。)
				plugin.xml
				about.ini
				about.html
				about.mappings
				about.properties
				acme.png
				plugin_customization.ini
				splash.jpg
				welcome.xml
			com.example.acme.acmewebsupport_1.0.0/
			...
		links/
			...

製品のブランド情報は、1 次フィーチャーに関連付けられたプラグインに指定されます。  製品には多くのカスタマイズ可能な側面があります。  製品レベルのカスタマイズは、about.ini ファイルと、そこに記述されているその他のファイルを使用して定義します。  製品は、他のプラグインのデフォルト設定値も制御できます。  これは、plugin_customization.ini ファイルを使用して行います。

サンプル製品の 1 次フィーチャー・プラグインをもう一度参照し、製品のカスタマイズ方法について詳しく見てみましょう。

com.example.acme.acmefeature_1.0.0/
		plugin.xml
		about.ini
		about.html
		about.mappings
		about.properties
		acme.png
		plugin_customization.ini
		plugin_customization.properties
		splash.bmp
		welcome.xml

1 次フィーチャー・メカニズムを使用した場合に仕様がどのように異なるのかに焦点を当てて、製品拡張ポイントで検討したカスタマイズを検討します。

バージョン情報ダイアログ

製品レベルのカスタマイズで説明したように、すべてのフィーチャーおよびプラグインは、特定のプラグインに関する情報を提供する about.html ファイルに組み込まれている必要があります。

1 次フィーチャーは、製品全体の情報とグラフィックスも提供します。  この情報を指定するためには、追加のファイルが使用されます。

ウィンドウ・イメージ

16x16 ピクセルのカラー・イメージを、製品によって作成されたウィンドウをブランド化するために使用できます。  これは、製品ウィンドウの左上に表示されます。  また、about.ini ファイルの windowImage 属性で指定されます。   パスは、プラグインの相対パスとして指定する必要があります。   上に示されたディレクトリー構造用の正しいエントリーは、以下のようになります。

windowImage=acme.png

「ようこそ」ページ

Eclipse 2.1 ようこそメカニズムを使用するプラグインは、about.ini ファイルの welcomePage 属性に「ようこそ」ページ・ファイルを指定する必要があります。パスは、プラグインの相対パスとして指定する必要があります。   上に示されたディレクトリー構造用の正しいエントリーは、以下のようになります。

welcomePage=welcome.xml

また、ファイルの各国語ルックアップも指定できます。  (詳しくは、『ロケール特定ファイル』を参照してください。)

welcomePage = $nl$/welcome.xml

スプラッシュ・スクリーン

製品のスプラッシュ・スクリーンは、1 次フィーチャー・プラグイン・ディレクトリーにある splash.bmp ファイルで提供されます。  イメージは、24 ビット・カラー BMP フォーマット (RGB フォーマット) で提供する必要があり、サイズはおよそ 500x330 ピクセルでなければなりません。  スプラッシュ・スクリーンをさまざまなロケール用にカスタマイズする必要がある場合は、それらを 1 次フィーチャーのプラグインのフラグメントに置くことができます。

設定のデフォルト

plugin_customization.ini ファイルは、別のプラグインによって定義される設定のデフォルト設定値を設定するために使用されます。  このファイルは java.io.Properties フォーマット・ファイルです。 このファイルは一般に、プラグインの public API の一部として公開される設定の値を設定するために使用されます。  つまり、プラグインによって使用されているが API に正式に定義されていない設定を参照する場合には、リスクを負うことになります。  

一般的なカスタマイズの 1 つは、ワークベンチ用のデフォルト・パースペクティブの設定です。  この設定は、org.eclipse.ui プラグインに定義します。   次の例は、リソース・パースペクティブをデフォルト・パースペクティブとして製品が起動されることを想定しています。

org.eclipse.ui/defaultPerspectiveId=org.eclipse.ui.resourcePerspective

別のプラグインの設定の 1 つについてデフォルト値を変更しなければならないことが分かった場合、 その設定が public と見なされているかどうかについて、そのプラグインの API ドキュメンテーションを参照してください。

plugin_customization.properties ファイルには、plugin_customization.ini ファイルの変換されたストリングが入っています。